晩秋の色

寒いが天気がいい。昼過ぎ散歩に出かける。地下鉄に乗っている人は手袋を履き厚いマフラーをまいている。私はホッカイロを隠し持っている。公園内はまだ赤い葉が折からの太陽の光を浴びてあちこちで輝き人目を引くが、赤い色に少々飽きてきた目には、枯れ葉や風になびくヤナギが美しく見えた。

あとなん日？

過日道庁赤レンガ館の前の大銀杏が金色に輝いて札幌の紅葉は〆を迎える、と書いたが、初雪も降りそうな寒さの今日行ってみると、２本ある大銀杏のうち１本はまだ緑、緑していた。まさかこのままという思いが一瞬頭をよぎった。かつて、黄葉しないうちにドカ雪が降って、白い雪の上に緑の葉っぱが散るということがあったからだ。黄色の葉が雪の上に落ちる光景を見慣れている目には、緑の葉とのコントラストは新鮮であった。

聴秋の間

私のお気に入りの秋定番の場所である。毎年この場所からの眺めは必ず撮る。窓外の光景はこの10年以上の間に徐々に変わってはいるが、シャッターを押さずにはいられない私景空間であり、「聴秋の間」である。最初の個展でここの光景を撮った1枚が新聞に掲載された。勿論モノクロであったが、見る人は窓外にい秋の色を想像したに違いない。ここからの景色は四季を通していいが、冬の景も好きである。

写真展巡り

出かける時から雨が降っていた。今日は友人の車で写真展巡り。最初はラボの一角での個展、次は勤務先の玄関横に40点は並べられる長さの壁面を使っての個展。最後は知人が講師をしている写真教室の展覧会、50点以上が展示されている。どれもハイレベルの写真ばかりで見ごたえがある。友人を待っている間、助手席で窓外の景色を見る。フロントガラスに雨が当たり、ゆがんで見える時計台も面白かった。期待の初雪は一瞬で写す間もなく消えていた。

手稲山に初冠雪

 

例年より21日遅く手稲山に初冠雪、市内にはまだ雪は降らないものの実に寒い。雪が降ったらすぐ出かけられるように用意しておかなければ。しかし、夜中に降って、日中はさっぱり降らない年もあるから困る。冬だから雪の降る写真が撮れるというものでもない。今年はどんな出会いの冬になるか楽しみである。私の一番好きな季節を心待ちにしている。（写真はロビーの暖炉に燃える炎）

冬の足音

日暮れが早く街中の街灯は4時には灯る。噴水の水も吹き上がることはなくわずか数センチの水が溜まっている。そこにテレビ塔が写っていた。今日は朝から失敗だらけ。思い込みがますます激しくなって、メモに書いてあるのに6の字を見ても5と読んでしまうひどさ。予約は明日だった。天気予報では明後日あたりに初雪とか。ご近所ではすでに雪囲いをしている庭がある。我が家は今日頼んできた。

秋のフィナーレ

正午ごろ窓外を見るとアスファルトが濡れている。お天気雨が降っているのだ。さっそくカメラを持っ飛び出す。

今年はまだ一度も行っていない北大のイチョウ並木がそろそろ終わるだろうから、雨に濡れて黄色い葉が舞う姿を撮ろうとイメージして車に乗る。陽の射す中で一段と雨は激しく絶好のコンデションである。しかし、いつもの通り着いたときは雨は小降りになっていた。陽の射す中で雨に濡れたイチョウも、モミジもみな美しい。夢中で撮っているうちに身体が冷えてきたので帰宅。玄関先の我が家のドウダンつつじ（写真）が一番美しかった。

強烈なメッセージ

夜日曜美術館の再放送を見る。岡山県井原市にある彫刻家平櫛田中の美術館を取り上げていた。高梁を訪れた時この美術館を見学したことがあるので懐かしく見た。20年以上かけて制作した有名な鏡獅子の彫りかけの木彫や30年以上は制作できる彫刻用の材木などが映し出され「今やらねばいつできる。わしがやらねばだれがする」とよく揮毫したと言われているが、今聞いても強烈なメッセージである。

友を見舞う

友人を見舞いに出かける。停留所を1つ間違えて乗り過ごす。裏参道はかつて小、中学生だった頃、毎日のように通っていた道を7,8丁ゆっくりと歩く。半世紀以上も過ぎているのだから町のたたずまいは全く変わっている。中に覚えている店名の布団店があった。そうだここから南に5軒目が子供時代を過ごした家があったところだ。当然のようにマンションが建っていた。病室の彼女は元気だった。来週退院の予定だと言う。ベットが一つ空いていたので泊っていくかなどと冗談を言って別れた。（写真は秋色に揺らぐ水面）

冬の足音

通りすがりに見ると、道庁の大銀杏が金色に輝いていた。この木が市内のイチョウの〆を飾る。帰りに撮ろうと思っていたら、3時過ぎはもう陽の光がなかったので寄らずに帰る。街中は枯れ葉が渦を巻いて通り過ぎてゆく。すぐそこまで冬がひたひたと押し寄せていることを感じる。帰宅したら、今年も玄関先のツツジが燃えるように赤かった。